食品添加物について
食品添加物とは、食品の品質の改善を目的として、食品に添加されている様々な物質の事です。
問題となっているのは、食品添加物の一部に、体に悪影響のある物質が含まれているという事です。そのため添加物の全てが問題となっている訳ではありませんが、特に悪影響のあるものについてを便宜的に「食品添加物」と呼んでいます。
この問題には賛否があります。しかし、問題の切り分けをすれば議論の実態が見えてきます。
食品添加物が体に悪影響がある事自体は事実です。
しかし、その程度が問題となっています。
厚生労働省が決める、各食品添加物の使用上限の基準は、とても保守的なものだから安全は守られているという意見もあります。
しかし、それは程度の問題であって、食品添加物の悪影響が全く無い、安全な状態という訳ではありません。
そしてその「許容範囲」は、自分以外の誰か別の人が決めることでは無く、自分自身が決めることだと思います。
また、「どんなに良いものでも度を過ぎれば体に悪影響がある」という事実を食品添加物にも当てはめる人もいます。
しかし、食品添加物は決して「良い」ものでは無く、少量であっても体に負担をかける可能性があります。
確かに見方によっては添加物の悪影響は微小かもしれませんが、物理的な体への影響だけで無く、それらを許容する心、つまり自分の体を大切にしない態度も体の健康に影響すると思います。
しかし、私の経験では無理に食生活を頑張る、添加物を徹底的に取り除く事もストレスとなる事があり、良くありませんので、全体を見る事が大切です。
勿論、ストレスとならないのであれば大丈夫です。
「保存料は食品の衛生に必要な物で、それが無ければ菌が繁殖し、かえって体に悪いものとなる」という意見もあります。
保存料が食品の衛生に必要な訳ではありません。
食品を長く持たせるには必要なだけです。
長く持たせるには保存料が無いと菌が繁殖するのです。
これは食品を流通させる側の都合であり、私たちの都合ではありません。
私たちには、保存料は必要ありません。
ただし、私たちの消費行動が業者側のそういった行動を導いている部分はあります。
例えば、品物は質よりも値段を重視する、値段が同じなら消費期限が先のものから買う、などです。
それらを決して悪いと言っている訳では無く、業者側の問題である部分は大きいのですが、私たちも無関係では無く、より良くするために行える事というものはあります。
保存料以外にも、食品の見た目を良くする添加物や、形を維持する添加物など、様々な種類の物があります。
これらは、私たちが見た目の良いものを選んだり、食感の良いものを選んだりする事が関わっています。
勿論私たちは、そのような添加物の入っていない前提で「見た目の良い」ものを選びたいと思っています。美味しさにも繋がると思うからです。
そのため、私達のこのような行動には何ら問題は無く、これはあくまで業者側の問題です。
しかし、上記した通り、私達にも出来る事はあると思います。
安全のための心がけ
では、具体的に食品添加物の内容について見ていきましょう。
と言っても、私の知識内での説明ですので詳しい説明は他のサイトを当たってください。
下に述べる、添加物の危険性の区分はあくまでも私の見解に基づいています。
- 多かれ少なかれ、体に対し明らかに悪影響があると思われるのは以下の物質です。
- 保存料
- 安息香酸、ソルビン酸、ポリリジンなど
- タール系着色料
- 赤色....号、黄色....号という名称のもの
- 漂白剤
- 亜硝酸Naなど
- 発色剤
- 亜硝酸Naなど
- 防かび剤
- イマザリル、OPP、TBZなど
- 悪影響があるかもしれない物質は以下です。
- リン酸塩、メタリン酸塩、ポリリン酸塩
- 全てリン酸塩の仲間です。リン酸は体内の必須栄養素ですが、添加物のリン酸塩が安全かどうかは分かりません。過剰摂取により、カルシウムの吸収が阻害される恐れがあり、問題となっています。酸味料、乳化剤、調味料、イーストフードなどの中に含まれている可能性があり、知らない内に多量摂取になりやすいと言えます。
- トランス脂肪酸
- 添加物ではありませんが、ショートニングやマーガリンに含まれているものとして問題になっています。
- 合成甘味料
- サッカリン、スクラロース、アスパルテームなど
- 膨張剤
- 含まれているものによっては、悪影響が懸念されます。アルミニウムの含まれているものがあり、注意が必要です。
- イーストフード
- 含まれているものによっては、悪影響が懸念されます。
- カラメル色素
- 含まれているものによっては、悪影響が懸念されます。
- 悪影響の無いと思われる物質は以下です。
- 酸化防止剤(ビタミンC)
- 酢酸Na
- 重曹
- 天然着色料
- クチナシ色素、ベニバナ色素など
- 天然甘味料
- ステビア、甘草、マルチトール、エリスリトールなど
Na=ナトリウム=塩です。
他にも酸味料、PH調整剤、増粘多糖類、安定剤、香料などがあります。
それらについて詳しくは分からず、また、使われている物質にもよります。何が使われているかが分からない事が問題です。詳しくは、お調べください。
私の場合、上記した「体に対し明らかに悪影響があると思われる」物質を避け、「悪影響があるかもしれない」物質については多くを摂らなければ良いとしています。
ここは、個々人の判断によります。
私はほとんど加工食品を摂らないので、添加物を避けようと思えばある程度避ける事が出来ます。
加工食品や出来合いの物をいつも食べていると、添加物を避けようとしても避けられず、必然的に添加物摂取量が増えますから、家庭の料理を食べた方が健康には良いですね。
外食は材料に何が使われているか分からないので最も避けた方が良いものだと思います。
合成甘味料については賛否両論あるため「悪影響のあるかもしれない物質」に入れていますが、私はほぼ許容しています。
特にスクラロースは、Wikipediaによると、そのほとんどが分解や代謝されずに排泄されるそうで人体への影響はほぼ無いそうです。
もちろん、科学の限界はあるので、その結論が確実に正しいかは分からないのですが・・・。
ただ、砂糖を摂取するよりも人工甘味料を摂取した方がずっと良いのでは無いかと思います。
私は砂糖摂取を抑えるために甘味料を料理に使用していました。
製造者が入れた添加物以外にも、食品に使われている原材料の製造過程で添加物を入れられているケースもありますが、これも含めて原則全ての添加物をラベルには記載する事になっています。ただし、添加物の効果が極めて少ない場合は表示が免除されます。
詳しくは、東京都福祉保健局の以下のページの「表示が免除される」→「キャリーオーバー」の項目に載っています。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/shokuten/shokuten6.html
番外:合成ビタミン類
栄養強化の目的で入れられるものは、表示が免除されます。
例えば私が以前購入していたシリアル「Weetabixブランフレークス」には日本語欄にはビタミン添加の表記がありませんが、実際は添加されています。
合成ビタミン自体は体に悪影響は無いと思いますが、それを継続的に摂取する場合はやや問題があると思います。
定期的に人工的なものを摂取する訳なので、体がそれに依存し、本来の役割を果たさなくなる事が考えられます。
そのため、継続的な合成ビタミンの摂取には注意した方が良いと思われます。