【低糖質】代替甘味料の比較・考察(糖アルコール、羅漢果、他)

2024/04/18

健康・自然療法 料理

低糖質(低カロリー)で血糖値を上げにくい甘味料(代替甘味料)について、比較・考察します。
個人的おすすめの代替甘味料のレシピも後半に載せています。

目次

代替甘味料の分類

まず前提知識をざっと解説します。
※私は素人であり、情報は参考程度にしてください。間違いがあればご指摘頂けると助かります。

甘味料はおおまかに合成甘味料、希少糖(糖アルコールを含む)、天然甘味料に分けられます。

合成甘味料
スクラロース・アスパルテーム・アセスルファムK・サッカリンなどの、元々自然界には存在しないもので、一般的には人工甘味料とも言われます。非糖質系甘味料の一種であり、ゼロカロリーです。砂糖の数百倍の甘味があります。安価で味も良いため、低カロリー食品だけでなく幅広い市販品に多く使用されています。しかし、安全性への懸念も存在します。
希少糖(糖アルコールを含む)
マルチトール・キシリトール・エリスリトールなどの糖アルコールが主にあり、その他にはアルロースが有名です。これらは自然界に微量に存在するものですが、製造は人工的に行われます。そのためこれも人工甘味料に分類されますが、一般的に言う人工甘味料とは前述の合成甘味料を指すことが多いです。
甘味は砂糖の1倍以下です。糖質系甘味料であり、カロリーがあるものが多いですが、砂糖よりは吸収が抑えられ血糖値を上げにくいものとなります(詳しくは後述)。体内に吸収されない部分は食物繊維として大腸まで運ばれます。そのため、人によっては摂取しすぎると下痢を起こすことがあります(起こさない物もあります)。しかし、基本的には安全なものとされています。糖質系であっても、基本的に虫歯の原因になりません。
天然甘味料(非糖質系)
天然甘味料としてはステビア、羅漢果(ラカンカ)抽出物、甘草が主にあります。これらは非糖質系甘味料であり、砂糖の数十~数百倍の甘味があり、実質ゼロカロリーです。そのほか、アガベシロップやココナッツシュガー、甜菜糖なども天然甘味料ですが、これらは通常の糖類と同じようにカロリーがあります(が、血糖値は上げにくい)。

その他、オリゴ糖やマルトデキストリン等もありますが、これらは甘味度が低く、甘味料として実用的ではありません。オリゴ糖シロップは有名ですが、実際はオリゴ糖の含有量は低く、それ以外の糖類が主成分であることがほとんどです。

私は安全性を考えると、合成甘味料は除き、希少糖と天然甘味料を使用するのが良いと考えています。
しかし砂糖を使うくらいなら合成甘味料のほうが良いという考えもありますし、その逆もあるようです。
個人的意見では、砂糖の一部を合成甘味料に置き換えることは悪くは無いと思います。どちらも適量を摂取し、どちらか一方を過剰に摂取することの無いようにするのが、一番リスクを抑えられる方法だと思います。

ただしこの記事では、より安全性の高いと思われる希少糖(糖アルコールを含む)と天然甘味料について比較・考察したいと思います。

代替甘味料の比較・考察

希少糖(糖アルコールを含む)

糖質系甘味料に分類されます。これらは非糖質系の甘味料よりも砂糖に近い満足感のある甘味を有しているように感じます。その代わり、砂糖に比べると甘味曲線が前方によっているものが多く、つまり後引きの少ない(甘味の持続が短めの)甘さのあるものが多いです。一方、糖アルコールの一種であるグリセリンは甘味の持続がありますが、カロリーが高い欠点があります。
また、砂糖と同じ甘味度を実現するには、概ね砂糖と同量以上の摂取が必要であるため、多量摂取には注意が必要だと思います。
安全性についての懸念はあまり無いものの、自然界に微量しか存在しないものであるため、それらを多く摂取することは自然とは言えないと思います。

マルチトール(還元麦芽糖)
代表的な糖アルコールです。砂糖に近い甘味(後引きは少し早い)で、甘味度は砂糖の75%程度と言われます。カロリーは2kcal/gで、砂糖の半分ですが、砂糖と同じ甘味度を実現するために必要なカロリーは砂糖の2/3程度になります。希少糖(糖アルコール)の中では血糖値を上げやすく、その程度にはかなり個人差があるようです。
マルチトールは体内にほとんど吸収されないという情報もありますが、実際は個人差が大きいようですので注意が必要だと思います。
ですが、糖尿病患者のためにも用いられるなど(病院食に使用されるマービーという製品があります)、基本的には代替甘味料として優れています。血糖値上昇は砂糖より抑えられますし、甘味が良いためバランスが良いです。
キシリトール
良く、歯科予防用のガムなどに使われる甘味料です。ですが、製菓等に使用するための甘味料としても優れています。甘味度は砂糖の100%に近いと言われます。甘味の質は、個人的にはマルチトールと似ていて良質だと感じます。ただし水分に溶解していない状態(顆粒や粉末の状態)のものを摂取すると、溶解熱により少しひんやりと感じます(冷涼感がある)。カロリーは3kcal/gで、砂糖の3/4程度です。ですが吸収が遅いため、血糖値上昇はかなり抑えられます(マルチトールよりも抑えられる)。
マルチトールやエリスリトール等よりも高価なことから、あまり市販品でキシリトールを使用した食品は見かけないかもしれません。
エリスリトール
低糖質食品に良く用いられる甘味料です。ゼロカロリーで、血糖値に影響しない点が注目されています。体内に全て吸収されますが、エネルギーとして利用はされずに尿中に排出されます。そのため、吸収されない分が食物繊維として下痢の原因になることもありません。ただし、味覚的には劣り、えぐみを感じる場合もあるようです(私は試していません)。甘味の持続も短いと言われます。甘味度は砂糖の70%です。
このような味覚上の欠点を補うために、後述する羅漢果抽出物との組み合わせが有名です。また、水への溶解度が低いため、食品に使用する際に溶けきれない部分があるとジャリジャリとした食感が生じます。キシリトールと同様に、固体の状態で摂取する場合は冷涼感があります。
アルロース(D-プシコース)
比較的新しく製品化された糖です。エリスリトールと同じくゼロカロリーで血糖値上昇に影響しない一方で、味覚的には優れています(試したことはありません)。甘味度は砂糖の70%と言われます。エリスリトールのように水への溶解度が低いという問題もありません。エリスリトールのほぼ上位互換と言えるかもしれませんが、この記事で紹介した希少糖の中では最も高価です。

これら以外の糖もありますが、概ねここで紹介したものが一般的に利用できるものです。

天然甘味料(非糖質系)

前述の希少糖(糖アルコール)よりもさっぱりとした甘味があり、砂糖に近い満足感は少な目かもしれません。ただし甘味曲線は後ろに伸びる傾向があり、つまり後を引きやすい甘味傾向にあります。

ステビア
昔から一般的な天然甘味料ですが、味はやや癖があると言われます。
羅漢果(ラカンカ)抽出物
羅漢果(英名モンクフルーツ)という中国産の果物から抽出した高甘味成分(モグロシド類)です。ステビアよりも良質な甘味があると言われます。その代わり高価です。黒糖のような味があると言われます。
甘草(リコリス)
漢方に良く使われるもので、薬効があると言われますが、継続摂取で健康被害が出る可能性が言われており注意が必要です。純粋な甘味料としてはあまり使われません。

お薦めの甘味料

最も安全に利用できるのは天然甘味料の一種であるステビアか羅漢果抽出物だと思いますが、これら単体では満足感のある甘さにはなりにくいと思われます。
これらは希少糖(糖アルコール)との組み合わせで利用するのが良いと思います。
味覚的にも、甘味曲線が前方に寄りやすい希少糖(糖アルコール)と、後方に寄りやすい天然甘味料の組み合わせは、お互いの欠点を補える組み合わせとなるようです。
一方、希少糖(糖アルコール)でもエリスリトール以外(マルチトール、キシリトール、アルロース)は単独でもそれなりに使用できる甘味料となります。
エリスリトールは、羅漢果抽出物との組み合わせが良いようです。そのような製品がメジャーです。
ただし、エリスリトール以外でも、天然甘味料と組み合わせることで摂取量を抑えられるのでお薦めです。人によっては、通常の砂糖(特に甜菜糖など)を併用しても良いと思います。
このように、多種類の甘味料を組み合わせることで、それぞれの食品によるリスクを抑えることが可能だと思います。食品をバランス良く摂取することの肝はこの点にあると思います。

それでは次に、目的別におすすめの甘味料を紹介します。

カロリー摂取を抑えたい場合

砂糖による悪影響(血糖値スパイク)だけではなく、カロリー摂取を抑えたい場合。ダイエットをしたい場合。糖類(砂糖)だけではなく、糖質全般の制限をしたい場合。
こういう場合は、「エリスリトール+羅漢果抽出物」か「アルロース+羅漢果抽出物」がお薦めです。アルロース単独でも悪く無いとは思いますが。

「エリスリトール+羅漢果抽出物」は、市販品が多くあります。詳しくは後述します。
ただし、これらは水への溶解度が低いため、使用方法にはご注意ください。水分が少ない食品に使用すると、溶けきれずにジャリジャリ感が生じる可能性があります(焼き菓子などにも注意)。また、液体タイプの商品もあります(ラカントS シロップなど)が、これは実際に試した訳では無いのですが、エリスリトール主体では溶解度が低いため十分な甘味度にはならないはずで、そのため羅漢果抽出物の量を増やさなければならないと想像され、そうすると味的には羅漢果の癖が強まるか、甘味の満足度が低下する可能性があるということが一般的には想像できます。

「アルロース+羅漢果抽出物」は、アルロースが入っているため高価です。市販品は少ないですが、詳しくは後述します。
また、アルロースと羅漢果抽出物をそれぞれ購入して自分で組み合わせることもできますが、羅漢果抽出物の取り扱いについては少々難易度が高いかもしれません(レシピは後述します)。

カロリー制限はしないが、砂糖による悪影響(血糖値スパイク)を抑えたい場合

特にダイエットの必要は無いけれども健康に気をつけている場合。
こういう場合は「マルチトール+羅漢果抽出物」か「キシリトール+羅漢果抽出物」が良いと思われます。マルチトールまたはキシリトール単独での使用でも悪くはありません。
これらは味覚的にも良質で、水への溶解度も良好で使いやすいです。
ただし、「マルチトール+羅漢果抽出物」や「キシリトール+羅漢果抽出物」の組み合わせの市販品は存在しないため、自分で作る必要があります。羅漢果抽出物の取り扱いは少々難易度が高いかもしれません。
作り方や材料の入手方法は後述します。

入手先

エリスリトール+羅漢果抽出物

市販品が多くあります。サラヤのラカントが有名ですが、ここでは、比較的安価でレビューも良い、クレインフーズの「スイートピア ラカンカ」を紹介します。Amazonや楽天では、定期的にセールで値下げが行われています。一方Yahoo Shoppingでもポイント還元率が高い日であれば安く購入できます。

アルロース+羅漢果抽出物

国内ではおそらくサラヤの「ラカント アルロースブレンド」のみです。

輸入品としては以下のようなものがあります。

アルロース

国内では以下の製品あたりが候補だと思います。フラクトオリゴ糖が少し配合されていますが問題はありません。

Qoo10では韓国製のものが多くあります。
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米国製
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羅漢果抽出物

自分で、希少糖(糖アルコール)と組み合わせるための物です。少量で高甘味を有するため、取り扱いに注意が必要です(レシピは後述します)。
ほとんど市販されておらず、国内ではLife Joyという店の「ラカンカ 20g」のみだと思われます。この製品は砂糖の300倍の甘味があるとうたっていますが、実際は100~120倍程度だと思われます(レビューを参考)。

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ただし比較的安価なのは現時点では以下の商品のみ
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こちらは液体タイプとなっているため、多少扱いやすいと思いますが、粉末として作り置くことができません。シロップとしてなら可能ですが、その場合でもエリスリトールと組み合わせる場合は甘味度を高くできません。
一方で、一定の信頼性のあるメーカーの品ということは評価ポイントだと思います。

その他、リキッドタイプ

本当は以下のような粉末タイプが良いと思いますが高価です。初めに紹介したLife Joyの製品よりも高純度でオーガニックであり、メーカーもNow Foodsなので一定の信頼性があります。
甘味度は一応150~200倍と書いてありました。甘味度を150倍だとすると砂糖3kg分に相当します。そのように考えるとそこまで高くはありませんが、量が多い上にこれ単体で使う訳では無いので、使い切れない可能性が高いと思います。

また、Vitacostでも取り扱いがありますが送料が高いです。

エリスリトール等の混ぜ物が無い、純粋な羅漢果抽出物(Monk Fruit Extract)を選んでください。

注意点として、羅漢果抽出物というのは羅漢果という果物に僅かに含まれるモグロシド類という高甘味成分を抽出したものなのですが、単に羅漢果の果汁を乾燥させた製品もあるようです。こちらは普通にカロリーがあり、血糖値も上昇させると思われます。ただしそれでも甘味度に比して低カロリーですので、ゼロカロリーにこだわらなければこちらも使用することは可能です。
有名なものだと「らかんかこうぼう」や「セイコー珈琲」が発売している「羅漢果顆粒」という製品があります。しかし、これらの商品はゼロカロリーとうたっています。
しかし成分表では普通にカロリーがありますし、レビューを見ると甘味度は砂糖の1.5~2倍程度のようです。羅漢果抽出物は砂糖の数百倍の甘味度があるため全く異なる商品です。
実質ゼロカロリーなのは羅漢果抽出物であり、羅漢果自体ではありません。おそらくメーカー側はこのあたりを混同しているのだと思われます。
おそらくですが、羅漢果顆粒の主成分は通常の果物と同じく果糖とブドウ糖であると思われます。
繰り返しますが、こちらの商品も血糖値を上げにくいものではあるため、ゼロカロリーにこだわらなければ使用することができます。甘味度を砂糖と同じくした場合、カロリーは概ね砂糖の半分~2/3程度と予想します。羅漢果抽出物が扱いにくく、また適当な市販品が無いため、こちらを使用するのは十分選択肢にあると思います。

マルチトール

主に、「マービー」と「パリジェンヌ」があります。価格的に安いのはパリジェンヌ。
Yahoo ShoppingのLohaco店が最安値です。※Lohaco店へ直接メインリンクを張れなかったのでYahoo Shoppingのリンクから検索ください。

キシリトール

主に、米国のXyloSweetと日本のニチガの製品があります。iHerbでも本当は売っているのですが、何故か日本からの購入が禁止されています。

希少糖(糖アルコール)と羅漢果抽出物を自分で組み合わせる

マルチトール、キシリトールと羅漢果抽出物の組み合わせは市販品が存在しないため、自分で組み合わせる必要があります。アルロースやエリスリトールの場合でも、自分で組み合わせたほうが安く済む可能性もありますが、羅漢果抽出物の扱いが少し難しいので市販品が利用できるならそちらが良いと思います。

ここでは、粉末の羅漢果抽出物を使用し、粉末の完成品を作成する方法について主に解説します。ただしリキッド(液体)の羅漢果抽出物や、羅漢果顆粒を使用する場合でも参考にしてください。

粉末の羅漢果抽出物を扱うのが一番シビアです。
粉末の羅漢果抽出物は軽いので精密に計るには難易度が上がります。
リキッド(液体)タイプの羅漢果抽出物なら重量がそれなりにあるので計りやすくなります。羅漢果顆粒なら猶更です。

道具

必要な道具を記載します。
粉末のものを作る場合はミルサーが必要です。
加えて、羅漢果抽出物を計るために0.1g単位または0.01g単位で計れるスケールが必要です。

ミルサーは希少糖(糖アルコール)と羅漢果抽出物を混合するために使います。それぞれ粒度が異なるため、そのまま混ぜてもうまく混ざりません。基本的に希少糖(糖アルコール)のほうが粒度が大きいため、ミルサーで粉砕しながら混ぜることで、細かいパウダー状にして混ざりやすくします。数秒で粉砕されるため特別性能の良いものは必要無いと思いますが、一応イワタニのミルサーが有名だと思います。
羅漢果顆粒と混ぜる場合にも使います。

スケールについては0.01g単位のものがあれば一度に作れる量が比較的少量から可能になりますが、手ごろな価格で信頼性の高い製品が見つかりません。
0.1g単位のものは一度に作る量を多くする必要がありますが、信頼性の高いタニタのものなどが利用可能です。例えば、誤差を考えると羅漢果抽出物を最低0.5g計るとして、甘味度を仮に100倍とすると砂糖50g分の甘味度に相当します。これを、例えばマルチトール200gと混合して合計約200gのもの(砂糖と同等の甘味度のもの)を作るという感じになります(次項を参照)。
リキッドの羅漢果抽出物の場合は0.1g単位のスケールで間に合うかもしれません。

0.01g単位のスケールでは、以下の製品が安価かつJIS規格に対応ということで候補になると思います。

1000円強という破格の価格です。ただし、これは私も使っていますが、使用にはコツが必要です。
最小単位(0.01g ただし0表示の時は0.05g)以上を一度(一秒以内)に乗せないと反応しません。または、まず多めに載せてから減らしていくという方法が推奨されています。
また、仮に最小単位以上を一度に載せても反応しない時があるので、そういう時は更に物を追加するとまとめて反応します。

高品質のものとなると、A&D社の10000円以上のものか、又は6000円程度の中国メーカーのものも(信頼性は不明ですが)Amazonに売っていました。

タニタの0.1g単位のスケールでも、0表示の時は最小単位(0.1g)以上を一度に載せないと反応しませんが、0表示以外の時は最小単位未満を載せていっても計測されているようでした。この辺りは確認ください。

組み合わせる比率

次に、組み合わせる割合を決めます。基本的には砂糖に近い満足感の出る希少糖(糖アルコール)をメインに置き、それを補う形で羅漢果抽出物を配合します。
希少糖の総甘味度(重量×甘味度)と、羅漢果抽出物の総甘味度の比率――つまり、完成品に占めるそれぞれの甘味度の比率――を決めることで、それぞれの重量が求められます。※甘味度は、砂糖と同じ重量で砂糖と同じ甘さを1とします。

例えば市販品の「エリスリトール+羅漢果抽出物」では、エリスリトールが砂糖の約7割の甘味度があることから、羅漢果抽出物で甘味度を補い、砂糖と同等の甘味度を実現していることが多いです。
完成品の甘味度を算出する式は以下です。
(希少糖の総甘味度(重量×甘味度)+羅漢果抽出物の総甘味度(重量×甘味度)) / 全体の重量
※羅漢果抽出物の重量はごく僅かであるため、全体の重量≒希少糖の重量です。
完成品の甘味度を1(100%)にする場合、エリスリトールの総甘味度7:羅漢果抽出物の総甘味度3の割合にすれば良いことになります。

同様に、砂糖と同等の甘味度にするためには、アルロースの場合はエリスリトールと同じく総甘味度は7:3くらいにする必要があり、マルチトールの場合は7.5:2.5くらいにする必要があります。キシリトールはもともと甘味度は100%に近いので、羅漢果抽出物と組み合わせると砂糖よりもどうしても高甘味になります。例えば10:3~10:4くらいにし、砂糖の1.3~1.4倍の甘味度にすることが考えられます。

例えば、羅漢果抽出物の甘味度を100(100倍)とし、キシリトールと組み合わせる場合を考えてみます。キシリトールの総甘味度3に対して羅漢果抽出物の総甘味度1の割合で組み合わせる場合、それぞれの総甘味度を甘味度で割ると、3対0.01つまり概ね100対0.33の重量比率で組み合わせることになります。

リキッドタイプの羅漢果抽出物を使用する場合も、その甘味度を調べて同様に計算します。

羅漢果顆粒の場合は、甘味度がどの程度なのかはっきりとはしませんが、恐らく1.5倍~2倍程度だと思われます。マルチトールと組み合わせて完成品の甘味度を1としたい場合、羅漢果顆粒の甘味度を1.5、マルチトールの甘味度を0.75とすると、概ねマルチトールと羅漢果顆粒の重量比は7:3で組み合わせれば良いです。
この場合、総甘味度比率は、マルチトール5強:羅漢果由来の糖類3:羅漢果の高甘味成分(≒羅漢果抽出物)1.5 くらいになります。
ただし仮に羅漢果顆粒の甘味度を2とすれば、羅漢果中の糖類と高甘味成分の総甘味度の比率は1:1程度になります。
羅漢果顆粒はおそらく重量割合としてはほぼ全て糖類(おそらく果糖・ブドウ糖)だと思われるため、完成品の3割はこれら糖類が入ることになります。

実際に組み合わせる

粉末の羅漢果抽出物は粉が舞いやすいため、注意して扱うようにしてください。
羅漢果抽出物と希少糖をそれぞれ計り、軽く混ぜたらミルサーで数秒混ぜ合わせます。

リキッドタイプの羅漢果抽出物を計る時は、0.1g単位のタニタのスケールの場合は0表示から計り始めると0.1g以上を一度にドロップしないといけないため、0表示にせずに計ったほうが良いかもしれません。

参考文献

物産フードサイエンス

QooQ