シリアル食品とは、朝食用として素早く利用できるようにした穀物の加工食品のことを指します。
シリアルの利点はやはり手軽さ、そして適切な商品を選べば全粒穀物を摂取できるところ、そして牛乳と共に摂取でき、多くの砂糖が無くてもドライフルーツやメープルシロップなどと共に摂取できる、といったところです。
それに対して調理済みシリアル食品に共通して言えるマイナス点は、新鮮さが失われているということです。
では、それぞれのシリアル食品について具体的に見ていきます。
いくつか種類がありますが、有名なのがコーンフレークとグラノーラです。
その他に、ブランフレーク、ミューズリー、オートミールがあります。
最も非健康的で朝食として相応しくないのがグラノーラ、その次が一般的なコーンフレークだと私は考えています。
私は健康的な食生活の指針としてエドガー・ケイシーのアドバイスを参考にしており、今回の記事もそのアドバイスを参考にしながら書いていきます。そのアドバイスに従うとグラノーラは最も避けるべき食品となります。
彼は、フライ(油脂を高温で熱すること)を避けるべきと言っており、グラノーラはそれらに当てはまります。
また、一般的な見地からも、油脂と砂糖の量が多くお菓子に近い食物であることは言えると思います。
一般的なコーンフレークについては、砂糖が多いという点(白砂糖を使っている点もマイナス点)があります。また、コーンフレークは精製されたトウモロコシであり、全粒ではありません。エドガー・ケイシーによると、精製された穀物などのデンプン質食品は、砂糖などと組み合わせて食べることを避けるように言いました。
ブランフレークとは、ブラン(小麦のふすま、つまり外皮部分)を含んだフレークです。
日本で有名なのはケロッグから出ている「オールブラン」です。
オールブランには2種類あり、「ブランフレーク」と「オリジナル(現在、ブランリッチという名前になっている模様)」があります。
「ブランフレーク」は、精米を主体に全粒小麦と小麦外皮を加えたものとなります。
「オリジナル(ブランリッチ)」は、小麦外皮のみの商品となります。正確にはフレーク状では無いのでフレークとは言いませんが、似た商品なのでここで紹介しています。
「ブランフレーク」は、精米が主成分としてあることから、完全な全粒穀物を摂りたい方には向いていません。
「オリジナル(ブランリッチ)」は、小麦外皮だけですから、全粒穀物以上に食物繊維が豊富なので、全粒穀物を摂りたい方にもお薦めできるものだと思います。
どちらもある程度の砂糖は添加されていますが、同社のコーンフレークよりは少ないかもしれません。
しかし、全粒小麦をそのままフレークにした商品が無いという疑問点はあります。
外国では、全粒小麦フレークが存在し、日本でも買える有名なものとしては「Weetabix(ウィータビックス)」があります。
Weetabixのブランフレークは、全粒小麦フレークに控えめの砂糖を添加したもので、私も昔は良く利用していました。
他に、メーカーが違うのですが似たようなものとして「Weet-bix」があります。
以上述べてきたグラノーラ、コーンフレーク、ブランフレークに共通するものとしては、ビタミンやミネラルが添加されているということです。
個人的にはここはマイナス点です。
何故なら、人工的な方法でビタミンやミネラルを継続的に摂取することに疑問があるからです。
それに、一日に一杯とかならまだ良いのですが、一日に何杯も食べるといった場合(朝食だけではなく間食としても食べるといった場合)にそれらの栄養を摂取し過ぎるケースがあります。
私も、シリアルを沢山食べていた時期があり、その時期に血液検査をしたところ、葉酸の数値がとても高く出ていました。
合成ビタミン類の継続的な摂取についてはエドガー・ケイシーも触れており、人工的なビタミンの継続的な摂取によって、体がそれらの摂取方法に依存するようになるといった趣旨のことを言っています。
これら人工ビタミンを摂取する場合は、継続的に摂取するのではなく、一定の期間を空けながら摂るほうが良いそうですが、いずれにしても普段の食生活では自然な食物の中から栄養素を摂るほうが良いようです。
ミューズリーやオートミールにはビタミン添加されたものは見たことはありません。
ミューズリーは、オート麦や全粒小麦などを蒸して押し潰した(ロールした)ものにドライフルーツやナッツを加えたものです。
フレークよりは原型を留めており、その代わりに硬いので、牛乳に浸して時間を置いてふやかしてから食べるのが一般的です。
砂糖はあまり添加されていないことが多いです。
価格が安いものとしては「カントリーファーム」が有名で、原材料にも変なものはあまり含まれていないので薦めでもあります。食感は硬めで味は淡泊なほうだと思います。
少し価格が高くなりますが、「アララ」は味が良く食感も柔らかめです。私も昔はこれを良く利用していました。
これよりも高い商品もありますが、基本的には似たような商品です。
「アララ」があれば、それ以上高い商品である必要は無いという感じもします。
ただ、オーガニックのミューズリーに関しては、高い価格でも買う価値はあると思います。
オートミールは、オート麦を蒸して押し潰した商品で、ミューズリーのように全く加熱せずに食べるのではなく、数分だけ加熱して食べることを前提に作られた商品です。
今まで挙げてきたシリアルは、加熱調理済み食品を乾燥させたものです。
そのため、加熱調理時から数か月くらいの期間が経ってから我々の元に届けられます。
家庭で生の状態の食材を調理し、すぐに食べることに比べれば、鮮度の失われた古い食物を摂取することになります。
エドガー・ケイシーは、シリアルに関して、シリアル(調理済み食品)よりも新鮮な食品のほうが良いという趣旨のことを言っている一方で、普通にシリアルを薦めている場合もあります。おそらく栄養面では新鮮なもののほうが良いけれども、消化の面ではシリアルが優れているということなのではないかと推測します。
同じオート麦食品でも「スチールカットオーツ」というものがあり、これは一般的なオートミールよりも加工度の低いオート麦で、生のオーツ麦を窯で加熱処理し、一粒を数個にカットすることで調理しやすくなっているものです。
エドガー・ケイシーは、スチールカットオーツを良く薦めました。ただしケイシーの時代のスチールカット・オーツは生のままであった可能性もあり、昨今のスチールカットオーツとは異なる可能性があります。
「玄米」は調理しやすい全粒穀物だと言えます。
玄米に関しては特別加工が無くそのまま調理しても、比較的柔らかめで食べられる全粒穀物だと思います。
しかし、玄米はそれでも1時間程度煮込む必要があります(1時間以上からはあまり変わらない)。
新鮮な全粒穀物を摂取する他の方法としては、「全粒粉パン」が挙げられます。
これも新鮮な小麦粉を使用するのが前提ではありますが、基本的にパンは調理からあまり時間が経たずに食べられる食品です。
シリアルは手軽に利用でき消化に良いという点で優れているのですが、その代償として新鮮さが失われるという点については注意すべき点だと思います。
シリアルが自宅で作れれば新鮮な状態のシリアルを食べられるのですが、シリアルの自家製は結構難しいという印象です。
市販品のようにフレークやミューズリーの形にするのは難しいので、他の方法を考える必要があります。
私は自家製のシリアルを試しているのですが、全粒粉パンを薄く切ったものを乾燥させるという方法を取っています。「ラスク」に似ています。
扇風機などで数時間乾燥させたパンの薄切りを、オーブンで数分焼いて焼き目を付けます。ただし、どうしてもかなり堅くなるのが難点です。
この件に限らず、現代社会では様々な食品が手軽に入手できるようになった反面、多くの加工食品は製造から時間が経っていたり、生鮮食品でも流通過程で時間が経っていたりと、新鮮な食品を食べる機会が減っているというのは事実だと思います。
便利さは私にとってはとても大事なのですが、一方で食品の鮮度も疎かには出来ないと感じています。