手作り化粧水(ローション)

2016/05/20

ボディケア・デンタルケア

今までいくつかの化粧水を使ってきましたが、現在は手作りに落ち着いています。
私は男ですが、肌が乾燥するので化粧水は必須です。
メンズものの化粧水は保湿力が低いので使わなくなりました。
その後、自然派の化粧水をいくつか試してきました。

例えば「太陽油脂」のローション、「Marks&Web」の化粧水などです。
しかし、その後、手作りの化粧水でも十分だと分かりました。

市販の化粧水には、様々な成分を配合して肌への効果をうたっているものが多いですが、化粧水に過度の効果を求めても仕方が無いと思います。
肌の健康は外部からよりも、体の内部からつくられるものです。
もちろん、外部から良くする努力自体を否定するものでは無いのですが、同時に、内部からの努力に全く無頓着であれば結果は出ません。
健康についての記述は別カテゴリで書く予定です。

最もシンプルな化粧水は、精製水にグリセリンを入れて完成します。
これだけでも良いのですが、私はそれにエッセンシャルオイルを入れています。
それにより、グリセリンとの相乗効果で保湿力が高まり、また、天然の薬用効果も期待できます。
このようにして作ったグリセリン水の使用感ですが、保湿力の割にサラサラとしていて、ベトベトしません。

レシピを記します。
100mlのボトルに入れる事を想定します。

材料

精製水90ml
植物性グリセリン 小さじ 2
ラベンダー精油 5滴
又は、オレンジ精油 7滴

まず、グリセリンに精油を垂らし、良く混ぜ合わせた後、精製水を加えます。
それを容器に入れて完成です。
冷蔵庫で保存し、早めに使い切る必要があります。

より長く持たせたい場合は天然の保存料を入れることも出来ます。
グレープフルーツシードエクストラクトなどがあります。
また、数%~10数%程度のエタノールを入れることで保存性を高めることもできます。※エタノール入りの化粧水については後述しています。
精油の量が多過ぎると水に溶けきれず、上澄みとなりますが、エタノールはそれをうまく溶かしてくれる効果も期待できます。
保湿性に関しては個人差があるため、適宜クリセリンの量を調整します。
グリセリンを購入する場合は「植物性」と表記のあるものが良いと思います。
また、日本で一般に売られているグリセリンは扱いやすいように粘度調整がされており、水で若干薄めてあります。商品説明にパーセンテージが書いてあると思います。

精製水と植物性グリセリンは、薬局や東急ハンズに売っています。
ただ、私は精製水の代わりに浄水を使用しています。
エッセンシャルオイルは東急ハンズで豊富に扱っていますし、デパートにも「生活の木」「GAIA」などのブランドが入っています。
私は日本産のエッセンシャルオイルという事で香寺ハーブガーデンのものを使っています(日本産はおそらく「播磨物語」ブランドのみ)。
東急ハンズに取扱いがあります。
ちなみに、ラベンダーやオレンジ以外でも勿論構いません。
ただし、「光毒性」の有無には注意して下さい。
光毒性がある代表はベルガモット精油ですが、このような精油を化粧水やマッサージオイルに使用する場合はフロクマリンフリー(FCF)と記載のあるものを購入する必要があります。

また、やや贅沢ですがハーバルウォーター(蒸留水)を化粧水にする事もできます。
ハーバルウォーターとは、植物からエッセンシャルオイルを取り出す際に出る副産物の事で、植物の水溶成分に少量のエッセンシャルオイルが溶けたもの、らしいです。
フローラルウォーターとも呼びます。
これも植物の成分による薬効が期待できます。
ラベンダーやローズなどのハーバルウォーターがあります。
香りはとても良いです。
ただし、やや高価です。
そのままでは保湿力があまり無いので、乾燥肌の人はグリセリンなどを足す必要があります。

追記

化粧水にエタノールを入れたほうが保存性が増すので、現在はそのようにしています。
エタノール濃度は10%(体積比)にしています。
使用するエタノールは消毒用でも無水でも構いませんが、消毒用を使用する場合は、これは無水エタノールを精製水で80%前後まで薄めたものなので、これを考慮して使用量を多めにする必要があります(レシピ後述)。
また、エタノールには通常のものと、「IP」という記載のあるものとがあります。
通常エタノールには酒税がかかるため、価格が本来よりも大幅に割高になっています。これが通常のエタノールです。
しかし「エタノールIP」は、添加物としてイソプロパノールというものを入れることで飲用に適さないようにし、酒税を回避していることから最も安価に入手できます。
イソプロパノールはアルコールの一種で、エタノールと同様に消毒目的で使用され、効果に大きな違いは無いようですが若干エタノールよりも刺激性があるということです。
これはわずか数%の添加なので、消毒用エタノールIPを化粧水に使う分についてはさほど気にしなくて良いと思いますが、匂いに癖があることもあり、気になる場合は通常のエタノールにしたほうが良いかもしれません。
いずれのエタノールであっても脱脂性があり、化粧水にこれを加えることで、肌を多少乾燥させる方向に持っていきます。
しかし、すぐに揮発してしまうので成分が肌に残り続けることがありません。
この点が他の防腐剤と異なるところであり、私はエタノールを最も安全性の高い防腐剤だと感じています。
そのため、防腐剤はエタノールを基本とし、エタノール過敏症の方やエタノールでの乾燥が気になる方は他の防腐剤を使うという感じが良いと思います。
エタノールは刺激性があるからエタノール入り化粧水は避けるべき...という意見もありますが、まずは10%程度の濃度でテストしてみることを勧めます(手作りの場合)。確かに濃度の濃いものは避けた方が良いと思います。
エタノールは刺激性があるとして、ではエタノールの代わりに入れられる防腐剤には刺激性は無いのか、という事になります。
一般の防腐剤はエタノールのようには肌への感触への影響はありませんが、だからと言って安全なのかと言うと、難しいところだと思います。

消毒用エタノール含有のレシピ

精製水75ml
植物性グリセリン 小さじ 2
消毒用エタノール 小さじ 2半
ラベンダー精油 5滴
又は、オレンジ精油 7滴

まずエタノールに精油を垂らし、良く混ぜ合わせます。その後グリセリンを追加して混ぜ合わせ、最後に精製水を加えて混ぜ合わせます。
それを容器に入れて完成です。
エタノール、グリセリンを初めに混ぜ合わせてから精油を加えても良いかもしれません。水は最後に加えます。

化粧水の原料となる精製水についてですが、これを開封後、長く保存していると菌の繁殖の可能性が高まります。
開封後しばらく置いておいた精製水を化粧水の原料として使うのは止めておいたほうが良いと思います。
化粧水を作り直すたびに精製水を購入し直すのも面倒なので、浄水が出る家ならば浄水を使う方法のほうが簡単です。
ただし、精製水には水以外の余計な成分が入っていない分、新しいものであれば浄水よりも菌が繁殖しにくいというメリットがあるようです。

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